あの頃の尾鉄2011年09月08日

朝晩はすっかり涼しくなったなと思ってたら、今日の金沢は真夏日に逆戻り。蝉の合唱も聞こえました。しばらく残暑が続きそうな気配です。

今日は懐かしい尾小屋鉄道の写真です。
北陸線小松駅に隣接した新小松から銅山があった尾小屋までを結んでいた、非電化の軽便鉄道がこの尾小屋鉄道。小さなディーゼルカーがのんびり走ってました。

廃止時は3両のディーゼルカーが使われていましたが、晩年は主に遠州鉄道奥山線から移籍したキハ3を見かける事が多かったようです。
終点の尾小屋駅は立派な駅舎がありましたが、訪れた時は既に無人駅となってました。かつて賑わったであろう構内は結構広く、貨車の取り扱いも多かったのが伺えました。そんな中を佇むキハ3。いい雰囲気です。

尾小屋駅

ディーゼルカーはすべて機械式…運転席にはギアチェンジのレバーとアクセル・クラッチペダルがあり、計器などはバスそのもの。3MTでした。ブレーキだけ通常の鉄道車両と同じ。

新小松の車庫にはキハ1とキハ2が休んでました。粟津の「なかよし鉄道」で動態保存されているキハ1は屋根が改造されてしまいましたが、これが原形です。

現役時代のキハ1

新小松で休むキハ2

やや丸みを帯びた車体に荷台がついていたのはキハ2。あまり調子が良くなかったようで、晩年はこうして休んでいる事が多かったとか。今は尾小屋駅跡で大切にされていると聞きました。

先日紹介した蒸気機関車のNo.5ことC155。尾小屋駅の奥で無蓋車を1両連れたまま、火を落とし佇んでました。今はキハ3と共に美しくなってポッポ汽車展示館で展示されています。

尾小屋駅の奥でC155

鉄友と訪れた半年後の春、路線は惜しまれつつ廃止されました。その時は車両を総動員しての運行で大賑わいでしたが、雪の多かった年で終点の尾小屋までは行けなかったのが残念…。

奇跡的にディーゼル機関車や客車なども含め、廃止時の殆どの車両が今も残されています。